Outline
ネット炎上時には迅速で的確な対応が求められる。インターネット上を俯瞰して情報を整理し、冷静な判断で企業のブランド価値を守る“縁の下の力持ち”。一般事務とは一味異なる、デジタルリスク事業部の事務職。
CHAPTER 01
監視して検知したネガティブ情報の投稿。
クライアントを脅かす、ネット炎上の発生。
デジタルリスク事業部の事務職は、事業のサービス提供を行う重要なポジションだ。直接クライアントとやりとりする機会は少ないが、クライアントのネット炎上を未然に防いだり、炎上してしまった際の対応を考えたりする、事業の頭脳のような職種でもある。
ある日、アパレルブランドを展開する企業・B社で炎上が発生した。「ECサイトが利用できない」という旨の不満の声がネット上にあふれた。SNS上のB社に対するネガティブな投稿数が、平常時の7倍に膨れ上がってしまった。
炎上を発見し、当社の営業担当を介して迅速にB社へ連絡して事実確認を行った。確かにB社のECサイトではシステム障害が発生しており、利用できない状況だった。
「システム障害の原因は、不正アクセスです。すぐに気が付いたので、お客様の個人情報は流出していませんが、これ以上、炎上してしまうと困ります……」とB社の担当者・B様は電話口で焦りをにじませた。
実際に顧客の個人情報が流出するなどの問題が起きていなくても、炎上してしまうとB社のブランド価値に傷がついてしまう。当社はそれを防ぐために対応する。

CHAPTER 02
トラブル発生時こそ、誠実な対応を。
企業のブランド価値を守るために尽力する。
ECサイトが使えないことに対する不満の投稿は、さらに増えることが予想された。そこで当社は情報を整理しつつ、SNSに今回のシステム障害について言及している投稿がないか、チェックし続けた。B社は数多くのブランドを展開する企業だ。ブランド名でも投稿される可能性があるため、こちらも監視した。そしてどれくらいの速度で、どれくらいの規模の炎上になるか、予測をした。
「いまは不満の声がネットで投稿されていますが、これから電話での問い合わせも増えるはずです。臨時でコールセンターを増設して対応を強化した方が良い」
営業担当にそう伝え、営業担当からB様に提案してもらう。
ECサイトの障害そのものへの不満は、ネット上に投稿されてしまった。しかし、その後のB社の対応への印象はこれから決まる。この対応次第で炎上を収束させることもできるし、B社の印象をポジティブなものにすることもできる。当社はそこに尽力した。
「状況を整理して、今回の障害について公式サイトや公式SNSでアナウンスしましょう。どんなふうにアナウンスしたら良いか、弊社がサポートします」
B社は当社のアドバイスに基づき声明を発表した。その結果、B社の発表や対応について不満の声は見られず、炎上は収束した。
営業担当との電話で「これ以上、不満の声が続出して炎上が続いてしまったらどうしようかと思いました。専門的なアドバイスを的確にいただけて、本当に助かりました」と、B様は安堵した様子で話してくださった。営業担当は「B様は、事務職の皆さんにもありがとうと言っておいて、とおっしゃっていたよ」と伝えてくれた。

