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インターネット上のリスクやトラブルから企業を守るデジタルリスク事業。その営業職の新規開拓は決して容易ではない。自ら思考し、粘り強く行動し続けた末の契約獲得、そしてその後の長期的な伴走支援。行動者だけが、成果を生み出す。

CHAPTER 01

電話一本で未来を変える。
困難だからこそ挑戦し続ける営業職、その開拓への情熱。

デジタルリスク事業部の営業職の仕事は、新規開拓から始まる。どんな業界のどんな企業にアプローチするのか、自分自身で考え決めることができる。今回、開拓しようとしていたのは、従業員数が数千名規模のとある上場企業・A社だった。
「A社の、どなたにアプローチするべきか――」
まずはキーマンの調査から始まった。この企業でデジタルリスクを回避したいと考えているのはどの部署の誰で、決裁権を持っているのはどの部署の誰なのか、受付に何度も電話をかけることで明らかにする。2週間にわたって架電を続け、ようやくキーマンまで辿り着くことができた。
商談の機会をいただき実際に話をしてみると、キーマンである担当者・A様の悩みは深かった。
「ネット上にネガティブな情報が出ていないかどうかをシステムで監視しているのですが、その精度が微妙でして……」
システムでは情報の文脈や背景まで判別することができない。そのため、実際にはリスクとならない情報まで拾い上げてしまう。そのような情報を一つ一つ取り除き、本当にリスクとなる情報を見つけて事実確認を行い、対策や対応をしていくのは非常に困難だ。それに対して具体的な解決策が見つけられずにいる、というのが実情だった。
当社のサービスは柔軟性が特徴の一つだ。例えばA様を悩ませているリスク情報の検知についても、システムのみならず人の目も使ってネット上の監視を行っているため、文脈や背景を踏まえてリスクなのかどうかの判断ができる。
「ということは、ジールコミュニケーションズのサービスで私の課題は解決できるわけですね!」と、A様の表情は明るく、前向きに導入を考えてくださった。
しかし、契約までの障壁はまだあった。このA社で決裁を得るには、関係している3部署の計8名に話を通す必要があったのだ。
「関係する皆様それぞれと、お話をさせていただく機会をいただけませんか」
A様に各部署と打ち合わせの機会を設けていただき、一つ一つの部署と話し合いを重ね、課題をヒアリングした。部署ごとに異なる課題が存在していたが、それぞれに当社が提供できる課題解決案を提示した。その結果、半年かかって契約を締結することができた。

CHAPTER 02

サービス提供の開始、そしてトラブルの発生。
迅速な対応と綿密な連携で、炎上を防ぐ。

契約後、実際にネット上の監視など、サービスの提供が開始した。小さなトラブルは多々あった。例えばA社の従業員について個人を特定できるような情報がSNSで投稿されてしまったり、企画でコラボしている別の企業が炎上してしまったりした。その都度、対応方法を指南し、大きな問題に発展せず収束。A社の方々からは「対応もスピーディーだし、導入してよかった」と言っていただけた。
ところが契約から半年後、大きなトラブルが発生する。SNSで「A社の商品に異物が混入していた」という投稿があったのだ。当社はすぐに検知し、A社に報告した。
A様は投稿を確認して戸惑ったご様子だった。
「この投稿が拡散され、炎上してしまうと大きな損害が出てしまいます。我々はどのように対応すればよいのでしょうか」
「投稿主に、接触してみましょう……!」
「投稿した本人に接触、ですか」
「はい。事実確認をして今後の対応を考えましょう」
A社は当社の提案通り、投稿主に接触し丁寧にやりとりを続けた。その結果、投稿主は投稿内容が虚偽であったことを認め、投稿を取り下げたのだった。
「まさか、嘘だったなんて。提案された通り事実確認をして正解でした」
異物混入が事実であれ虚偽であれ、ネット上に投稿され拡散されてしまうと、大きな炎上を招く。大炎上は企業のブランド価値を傷つけ、信用を失墜させる。廃業に追い込まれるケースも珍しくない。
A社は当社のサービスによってネットでの炎上や風評被害を未然に防ぐことに成功し、大きな被害を免れることができた。後日、A様は「ジールコミュニケーションズのサービスを導入して本当に良かった。感謝しています」と伝えてくださった。